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夢の線引き。


「好きなものをお仕事にして幸せですね♪夢を叶えたんですね」

語彙にバラツキはあるけれど、似たようなことは時々言われる。


いつも返事に困る。
目指して走ったつもりもなし、夢に掲げた覚えもない。

掲げずとも昔から何故描くのかって部分に対して「趣味」も「仕事」も関係無いし、気持ち的には同じ。
だから「夢を叶えた」という表現が当てはまらないのかもしれない。


幼稚園の時はただ描くのが楽しくて園支給のスケッチブックにメーテル描きまくってた。笑
黄色と肌色のマジックが異常な早さで無くなるから先生に「無くなりましたー」と何回も交換してもらってた。

あ、室内に閉じ籠っていたわけではないのですよ?
「小さな怪獣」と呼ばれていたくらい元気なお子さまでした。
長めの休憩時間には、男子と一緒に戦隊モノごっこで暴れてました。笑

アタシもヒーローとして戦いたいのに、おチビな見た目が災いして「助けにくるまで待ってて」とか、さらわれてしまう役とかが多かった・・・orz

絶対に戦ったら戦力になるのにアタシ。
一段高いところで守られながら、声援送る残念な園児でした。笑

そして守られてる役をしたかった女子に「ひなちゃんばっかり」とか文句言われたりするのよね。
仕方がないじゃん。
アンタは戦闘できないけど、アタシは戦士も守られ役も出来るもん。
混ぜて欲しかったら戦士役もしなくちゃダメさ。
男子は基本的に自分達と同じようなスキル身に付けて暴れる事が出来るなら女子でも仲間にしてくれる。
姫役しか出来ないならダメなんだよ。
面倒くさがって遊んでくれないよ?

てかお前がいつも守られてくれたら、アタシは繰り上げで戦士になれるんじゃ?笑

ああ、うまくいかない orz

いや、そんな話ではなく。笑


学校に行くようになるとお絵描きする女子は格段に増える。
しかし四六時中ガリガリしとるのは一部だけ。
ワタクシはその一部メンバー。笑
教科書余白にガリガリ。
テスト問題の裏にガリガリ。
机にガリガリ<やめなさい

何かすることと楽描きはセット。
体育なら地面にガリガリ。
掃除なら雑巾で水落書き。
曇った窓にもガリガリ。
軽石でアスファルトにガリガリ。
花火で道路に楽描き。
オムレツにケチャップ楽描き。
お好み焼きにマヨ楽描き。
パンにジャム楽描き。
えびせんにソース楽描き。

みんな一度はやってるよね( ̄ー ̄)フフフ
今でも可能な範囲でやりたくなります。笑

こんな感じでずっと来たから、アタシがガリガリやることに対して友達も慣れっこ。

高校の時はたまーに描いたものを売ったりしてました。
売り物として描いていたのではなく「好きなアーティスト描いて欲しい」とか「今描いてるソレが欲しい。幾ら?」的な感じで作品が嫁に行ってました。
ほんとに時々ですから、仕事意識などあるはずも無く、ゆるゆるとしたお絵描き環境。笑

一生、なんかしら描いてることに疑いは持ちませんでしたが、何故か仕事にしようとは思わず、目指してもいませんでした。

喜んでもらいたい規模が小さいのでしょうか。笑

社会に出てからもアタシの作品は友達やその周辺に渡るくらいのものでした。
そのうちネットで、人にあげるために作ったポストカード紹介してると「売ってないのですか」と聞いてくれた人がいて、初めて販売を考えるようになったのかな。

そう聞いてもらえたから、ポストカードとして販売することを考えた。
そうしたら種類も増やさなくちゃなぁ、と思った。
きっかけ与えてくれた人に感謝だね。笑

そこからも地味にやっていたのですが、背中を押してもらえる機会があり第一回の個展をさせてもらいました。
ワタクシらしく、BARでの夜個展。
あまり無いよね、夜から夜中限定の個展開催って。笑
無理して来てくれた主婦もいました。
ありがたや。

大変でしたが、とても楽しく開催させてもらいました。
みんなに協力してもらって感謝です。

それから数年は、年2回開催でみなさまに見て頂きました。
少しでも酒の肴になれていたなら嬉しいです。笑

ありがたいことにずっと協力してもらっていたので、毎年作品出していましたが、事情により2010年以降の開催は未定に。
もう、しばらく個展をすることも無いだろうと思っていたのですが、とあるご縁により市内のカフェギャラリーさんに声をかけて頂き、2011年に再開。

今年も声をかけて頂きましたので、11月に個展をすることが決まっています。
ありがたい話です(≧∀≦)


アタシは地味に歩き続けていますが、作家仲間のほとんどはバリバリ活動して自分の世界を構築しています。
同じようには出来ないけれど、立ち止まったりしない様に頑張ります。

アタシは夢を叶えたわけではありません。
空気と同じくらい大切な世界ですが、目指したわけではありません。
ただ好きなだけです。
好きだからといって楽しいことばかりでは無い現実も知っています。
好きだから乗り越えられるなんて簡単に言ってしまえない世界なのもわかっています。
しかし、好きだから頑張れる事も事実です。

以前、若い子に「絵を描くのが好きだから仕事に出来たら楽しいと思います。いいなぁ」と言われたのですが、アタシは好きなことを仕事にしろと奨めたりしません。
むしろ、楽しい面しか見ていないなら危険なので、趣味のままがいいとすら思っています。

好きだからこそ、嫌になっても逃げたくなっても見つめ続けて踏ん張るのが仕事。
好きなものを好きな時にだけ関われるのが趣味。

原動力は同じでも、要する精神力に格段の違いがあります。

「本気で目指す夢」の話ではなく「好き」だから「楽しそう」だからと安易に考えている様子の歳若い子に「好きなら目指してみれば」と無責任に言えません。

何のアドバイスも出来ないアタシが言ってはいけないと思うからです。笑

夢と現実のラインは見てしまった時に進退を考えさせられる事もあります。

やらないよりやって後悔した方がいいのはわかります。
しかし、それを覚悟するのは本人。
だから簡単には何も言えません。

応援と心配だけはしてあげられるのですがね。


ほんと











ダメダメな大人ですまん。笑

だめなひなたにえーるを

by hinata-honobono | 2012-09-01 01:14 | 日々の諸々
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